実際に、つまっている(耳抜きができていない状態、山に登って耳が変になっているのと同じ状態、耳管狭窄)場合や耳あかが貯まっているだけのこともありますが、外耳炎のせいで聞こえは悪くないが膜が張っているような感じがしているだけのこともあります。 突発性難聴などの原因で聴力が低下していることもあり、そのうち治るだろうと思って時期を逸してしまうと難聴が治らなくなることもあるので、なるべく早く受診するようにしましょう。突発性難聴の治療によって治る時期は1週間以内といわれています。
耳鳴りはいろんな原因で生じることがありますが、前記つまった感じと同じ原因でおこることが多く、やはり難聴が一番問題となります。
以前は問題なかったのであれば耳管そのものはだいじょうぶですね。生まれつき耳管が狭く耳抜きがうまくできない人がたまにいますが、その方達はダイビングが向いていないと思われます。そうでないとすれば、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などの鼻疾患があり耳管開口部が腫れていて耳抜きがうまくできないのだと思われます。また特に鼻に異常がなくても体調によって耳抜きしづらいこともあります。耳抜きは深度5m以内でしにくいときは、無理せずもう一度浮上し、もういちどゆっくり潜行してみてください。それでもだめな時はさっさとあきらめて陸にあがってください。無理すると中耳炎になったり、めまいがしたり、鼓膜が破け出血することもあります。治療すれば耳抜きができるようになることは多いので、一度、耳鼻咽喉科受診して相談してみてください。
マリンスポーツをしていると耳に水がはいることによっていろいろなことが生じます。勢い良く海面にたたきつけられることにより鼓膜に穴があいたり、出血、中耳炎、外耳炎などのこともあります。長期間マリンスポーツをしていると冷たい水が外耳道にはいってくる刺激によって外耳道の骨が増殖し外耳道が狭くなる サーファーズイアーという疾患が最も考えられます。ひどくなると手術で骨を削らなくてはならないこともあります。一度診察を受けた方が良いと思います。
鼻すすりをすると、鼻と耳をつなぐ耳管という管を通して耳から空気がぬけ、鼓膜の内側の中耳が陰圧になり鼓膜がへこんだままの状態になります。この状態が続くと中耳に水の貯まる滲出性中耳炎になります。お子さんが鼻すすりをよくして最近聞こえが悪いと思うようでしたら要注意です。
メニエール病というのは内耳というところの中にあるリンパ液が産生過剰になり水腫状になりメマイ、難聴などの症状をおこしたものです。難聴がないとのことであればメニエール病ではなくメニエール病のような症状を呈するという意味のメニエール症候群だと思われます。メマイにも回転するようなものと雲の上を歩いているような感じのものや酔っぱらって千鳥足のようになるものなどがあり、原因によっていろいろなでかたをします。また吐き気があるなしでも違ってきます。一度、耳鼻咽喉科の診断を受けておいたほうがよいと思います。
一番多い原因はアレルギー性鼻炎です。鼻茸(ポリープ)、鼻中隔湾曲症、副鼻腔炎なども考えられます。また、市販の点鼻薬の使い過ぎが原因の肥厚性鼻炎もときどき見られます。鼻茸、副鼻腔炎などは放置するとだんだんひどくなることもあるので一度受診し原因をはっきりさせておいたほうが良いと思います。
市販の点鼻薬はほとんどが血管収縮剤という成分がメインに使われているため即効性はあるのですが点鼻して3時間ほどで効果がなくなり、また点鼻薬を使わなければならなくなります。一時的に使うか鼻づまりがひどい時だけ使うのであれば良いのですが、常用すると肥厚性鼻炎という状態になり、レーザー手術や下甲介切除とういう手術をしないと鼻づまりが解消しない状態になってしまいます。耳鼻咽喉科で処方する点鼻薬は局所のみに効くステロイド剤がほとんどなので副作用はあまりないのですが一度医師に確認してみてください。耳鼻科でも処方されるプリビナやコールタイジンは血管収縮剤なので常用しないようにしてください。
多分、それはケナコルトAというステロイド注射だと思います。その注射は副腎皮質ホルモン剤で長期間体内に残留するためアレルギー症状の緩解のみならず全身の臓器に様々な影響を与えます。骨粗鬆症、糖尿病、緑内障、月経異常、免疫低下による感染症などいろいろな疾患を発症する可能性が考えられます。よっぽど重症のアレルギーではないかぎり私はおすすめいたしません。
耳鼻咽喉科で使うレーザーにはいろんな種類があり、炭酸ガスレーザー、半導体レーザー、YAGレーザー、KTPレーザーなどがあります。他にコブレーターやAPC(アルゴンプラズマコアギュレーター)、サージトロンなどがありますが、すべて下甲介という鼻腔の中で一番大きなひだを焼いて収縮させ反応をにぶくするものです。当院ではAPCを使用していますが、院長が前勤務先病院で数種類のレーザーやコブレーターなどと比較使用してみて照射時間が最短で最も効果が高かったため採用しました。
麻酔なども含めて1時間くらいです。施行後1週間くらいは鼻粘膜が腫れ、かさぶたがついて鼻がつまってくるので、絶対ではありませんが、直後は頻繁に落ち着いてからは週に1-3回程度通院すると鼻閉が改善するので楽です。費用は保険が使えて麻酔、投薬料なども含めて左右両方で6000円程度です(3割負担の方)。
年齢によっても原因は異なりますが、中高年の場合はほとんどが高血圧です。幼児はアレルギー性鼻炎で鼻がムズムズして指でいじって出血することが多くみられます。いづれも鼻中隔のキーゼルバッハ部位という入り口から約1cm位のところにある血管の豊富なところからの出血です。止血剤を服用するだけで出なくなる場合もありますが、それでも出るときは高周波などで凝固すると出なくなります。奥から出血する場合は腫瘍や血液疾患のこともあります。
家庭で出血した時は仰向けに寝かせず(仰向けに寝かせると血液が全部のどにまわりこみ飲んでしまう。具合が悪く、寝かせたい時は横向きに。)、イスに座らせ、やや前屈みにし、出血した鼻に綿球を入れ(ティッシュは逆に粘膜を傷つけるため、できれば避ける)、鼻をしばらくつまんでおきます。絶対に、首の後ろをたたいたりしないでください。かえって出血が多くなります。鼻根部を氷で冷やすと止血しやすくなります。たいていは10分位で止まりますが、なるべく早く耳鼻科を受診しましょう。
実際には本人が気にしすぎのことが多いのですが、歯を磨いたあとに家族に客観的に判断してもらう方が良いでしょう。実際するようであれば、いろいろな原因が考えられますが、慢性扁桃腺炎で膿栓といわれるとうふかすのようものが貯まって臭う場合や副鼻腔炎が原因のこと。舌苔が原因のこと。鼻、副鼻腔、咽喉頭に癌などができて臭っていることもあります。耳鼻科領域で異常なければ歯石、虫歯などの歯科領域が原因の可能性が高いということになります。
"かぜ"とひとことでいっても一般に"かぜ"といっているものと私たちが"かぜ"といっているものでは多少異なっているようです。一般には、鼻水、せき、発熱、のど痛があれば"かぜ"と呼んでいますが、私たちが"かぜ"という時は"かぜ症候群"のことでウイルスが原因で一時的に鼻水、軽い咳、微熱、軽いのど痛などがあるものです。基本的にはウイルス性疾患なので抗生物質は効かず、対処療法のみとなります。しかし、"かぜ"と思い込んでいても実は扁桃炎、咽喉頭炎、気管支炎、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎のことも多くあり、また"かぜ"に合併することもあるので、症状が強かったり長引く時は早めに耳鼻科を受診したほうがよいと思います。
風邪で声帯が炎症をおこして声がかれた時は適切な治療をしていれば、だいたい1~2週間くらいで改善します。1か月たっても良くならない場合は声帯ポリープや結節ができている可能性があります。声帯が炎症を起こしている時に無理に声をだすとできることがあります。また、風邪のせいで声が嗄れてなかなかなおらないと思い込んで放置し、実は喉頭癌の初期症状だったりすることもあります。喉頭癌も初期は放射線治療のみで治癒するのですが遅れると喉頭全摘をしなければならなくなります。喉頭全摘をすると首に気管の穴を直接あけ、そこから呼吸することになる為、口から発声することができず、たばこも吸えなくなります。早期発見も可能で治癒率も高いので、耳鼻咽喉科で早めに診てもらってください。
確かにたばこはかなり高率な喉頭癌の危険因子です。実際に腫瘍ができていることもありますが、身近な人が癌になったりした時に潜在的に自分も癌ではという意識が原因になっていることが非常に多くみうけられ、喉頭異常感症とういう病名があるくらいです。いずれにしても内視鏡などで検査して確認することが大事です。検査して、なにもない場合、安心すると暫くすると気にならなくなることがほとんどです。
年齢を考えると心因性やチック障害などが最もかんがえられますが、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎で後鼻漏(はながのどに落ちてくる)などがあり、それによる不快感や刺激を取り除こうと無意識にしていることもあります。ほかにも原因があることもあるため、いちど耳鼻科でみてもらってください。心因性のものやチック障害は時間がたつと自然に消失することが多いので、あまり本人に直接指摘しないほうが良い場合もあります。
多分、俗に“夏カゼ”といわれるヘルパンギーナだと思われます。4歳以下の乳幼児に多発し、周囲が赤い小水泡が口腔咽頭に多発し、解熱後も痛みが続きます。コクサッキーA というウイルスが原因で、潜伏期3日間で発熱が約3日間、咽頭痛は約7日間続きます。ウイルス性疾患なので基本的には対処療法になりますが、解熱剤や消炎鎮痛剤、座薬などを使用し、水分を十分とらせるようにします。
似たような疾患でプール熱という、やはりウイルス性疾患がありますが、これは4歳以上の幼稚園児から小学生に多発します。プールなどの水を介して感染することが多いですが時にせき、くしゃみなどでも感染します。症状は発熱、咽頭痛のほかに目やに、結膜充血などの目の症状を伴うことが多く、ほかに鼻水や扁桃炎を併発することもあります。潜伏期は約1週間で10日前後で完治しますが、約3週間はウイルスを排出するといわれているため、その間はプールにはいってはいけません。やはり対処療法が中心です。予防が一番で、プールにはいったら、うがい、洗眼をしっかりすることが大事です。
とりあえず受診してみてください。鼻咽喉頭に異常がないかチェックします。その上で自宅で就寝時に携帯式のアプノモニターを使い睡眠の状態の記録をとってもらい解析します。検査は保険が使えます(3割負担で2580円)。 睡眠時無呼吸症候群という診断が得られ、結果次第ではもっと詳しい検査が必要な場合もありますが、そのときは大学病院などの専門施設を紹介致します。いびきがひどく、原因が口蓋垂(のどちんこ)や軟口蓋が原因の時は外来にてLAUPという口蓋垂を切除する方法によってかなり改善がみられます。無呼吸がひどいのに放置すると日中の眠気だけではなく不整脈、高血圧、脳血管障害などの重大疾患に発展することもあるので要注意です。
実際にリンパ節かどうかも問題ですが、リンパ節だとすると、無痛性か有痛性かで悪性と良性のある程度の鑑別になります。無痛性の場合、原因不明で問題ないこともありますが悪性リンパ腫や癌の転移が問題となります。俳優のいかりや長介さんも原発巣不明癌の頸部リンパ節転移で亡くなりました。有痛性だと炎症性のことが多く、扁桃腺炎に伴った腫れや比較的若年に認められる亜急性壊死性リンパ節炎などがよく見受けられます。
最初にするファーストピアスからチタンなどの金属アレルギーを生じにくいものを使用すると大丈夫です。穴がしっかり上皮化すると他の金属でも大丈夫なこともありますが、市販のピアスにもチタン製のものがあるので、次のピアスもチタンにしたほうが間違いないでしょう。当院でもチタンのファーストピアスをおいております。(ダイヤモンドチタン穴あけ料込みで5500円)